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 新型コロナ禍での資格承認と情報提供に関する国際セミナーに参加

NICの活動

2020年6月18日、「新型コロナ禍での資格承認と情報提供に関するセミナー:高等教育機関の役割」に堀田泰司センター長をはじめとした4名の教職員が参加しました。このセミナーは欧州高等教育圏に属する国でのリスボン承認規約(Lisbon Recognition Convention; LRC)実行のためのテーマ別グループの1つが主催し、オンラインで行われました。

セミナーでは高等教育機関による情報提供に関するさまざまなトピックが論じられ、その中には高等教育機関の入学志願者や卒業生にどのような情報を伝えるべきか、LRCによって定められた学生の権利をどのように伝えるか、といったものがありました。さらに、資格承認業務の電子化や、マイクロクレデンシャルについても議論されました。

欧州大学協会(European University Association)のHelene Peterbauer氏は、学生は資格の承認に関して自分たちが持つ権利、期待、取得できる情報源を知らされるべきだと主張しました。また、大学職員の間でLRCがあまり知られていない点も指摘しました。

欧州学生ユニオン(European Student Union)のUrša Leban氏は、インターン、研究、実習が中止となったり、今後数ヶ月間の見通しが教育機関から示されていないなど、学生が直面している課題を紹介しました。また、学生一人一人の資格を柔軟に承認してほしいと訴えました。

LRC委員会の委員長を務めるLuca Lantero氏は、LRCはもともと柔軟性があり、新型コロナ禍での資格承認にも対応できる内容であることを強調しました。

2017年に日本政府が締結した東京規約(高等教育の資格の承認に関するアジア太平洋地域規約)はLRCと同様の原則に基づいており、情報提供は当センターが行う業務の核となるものです。そうした情報提供をはじめ、規約の実行、学生と高等教育機関との連携の在り方等、本セミナーから様々な知見が得られました。